— Work · ゲーム

Paper Perch

페이퍼 퍼치

方眼紙にペンで描いたようなブロックを、狭い台の上に高く積み上げていくブロック積みゲーム。

type
game · stacking · balance
platforms
Android · iOS
modes
Sketchbook journey · To the sky · Classic · Two players · R&D
made_by
odd duck

なぜ作ったのか

数学のノートの方眼に、ペンで四角を描いたことがあるかもしれません。ひとマス描いて、その上にもうひとマス。マスに沿って積み上げた落書きは、どこまで高くなれるのでしょう。

「perch」は、鳥がとまって休む止まり木、そして高く目立つ場所を意味します(Wiktionary)。ゲームのサブタイトルも「A place on paper(紙の上の居場所)」です。ペンで描いたブロックのひとつひとつが、細い台の上で自分の居場所を見つけて落ち着く——Paper Perch はそこから始まりました。

積み上げ遊びは誰もが知っています。だから問いはひとつでした。誰もが知っている「積む」に、どんな変奏を加えられるだろう。何を積むか、なぜ積むか、誰と積むか——ひとつずつ変えてみることにしました。

Paper Perch のタイトル画面——方眼紙の上にペンで描いたブロックの塔、サブタイトル「A place on paper」、Sketchbook と To the Sky のボタン
方眼紙の上の塔——タイトル画面

数えきれない積みゲーム、そのいくつかの場面

ブロックを積む遊びやゲームは数えきれないほどあります。何が最初で、何が何を受け継いだのか、順番に並べるのも難しい。ここではよく語られるいくつかの場面だけを取り上げます。

1983年1月、ロンドン・トイフェアでレスリー・スコットの「ジェンガ」が発表されました。54本のブロックで組んだ塔から1本ずつ抜いて一番上に載せ、塔が崩れたら終わり。名前は「建てる」を意味するスワヒリ語 kujenga から来ています(Wikipedia)。1980年代半ば、ソ連科学アカデミーのドロドニーツィン計算センターでは、アレクセイ・パジトノフが「テトリス」を作りました。4マスでできた7種類のピーステトロミノを、落ちてくるあいだに回して動かし、1列がそろうとその列が消えます(Wikipedia)。

携帯電話では、2005年に Digital Chocolate の「Tower Bloxx」がありました。クレーンに吊られて左右に揺れるフロアを、タイミングよく落としてビルを建てていくゲームです(Wikipedia)。2016年8月の「Tricky Towers」は、テトロミノに物理演算を持ち込みました。列は消えず、ブロックは塔から落ちることもあります。魔法使いになって互いに魔法をかけ合いながら、誰がより高く、丈夫に、速く積めるかを競います(Wikipedia)。2017年3月に登場した「どうぶつタワーバトル」は、ブロックの代わりに動物を積みました。ふたりが交互に積み、先に落としたほうが負けです(Wikipedia)。

並べてみると、「何が最初か」より「何を変えたか」のほうが目に入ってきます。ジェンガは抜いて載せ、テトリスはそろえて消し、Tower Bloxx は揺れるクレーンから落とし、Tricky Towers は物理と魔法を足し、どうぶつタワーバトルは積むものを変えました。同じ「積む」の上で、積むもの、手、相手が変わってきたのです。

何を残し、何を変えたか

ブロックをひとつずつ載せ、ひとつでも落ちたら終わり——この骨組みはそのまま残しました。先ほどのゲームと並べるとこうなります。

ゲーム積むもの手でやること
ジェンガ(1983)木のブロック54本1本抜いて一番上に載せる
テトリス(1980年代半ば)テトロミノ7種落ちてくるピースを回して動かす
Tower Bloxx(2005)ビルのフロア揺れるクレーンからタイミングよく落とす
Tricky Towers(2016)物理のあるテトロミノ崩さずに積む・互いに魔法をかける
どうぶつタワーバトル(2017)動物タップで回し、スライドで動かし、離して落とす
Paper Perchペンで描いたブロックひとりでに回るブロックを押して止め、ドラッグで動かし、離して落とす

Paper Perch のブロックはひとりでに回ります。狙った角度が来た瞬間に押して止める——その一拍のタイミングが、このゲームの手ざわりです。そしてモードごとにひとつずつ変えました。

  • Classic——基準になるモードです。狙った角度で押して止め、左右に動かしてから指を離します。ひとつでも落ちたら終わり。高さランキングに載るのは Classic の記録だけです。
  • Sketchbook journey——目標を変えました。高さの代わりに、ノートに描かれた下絵をブロックで70%以上埋めます。ノートは On the desk・Moving day・The garage・The nursery・Sweet shop・Sea diary の6冊で、各16ページ。どのページにも、作るものと邪魔するものがあります。
  • To the sky——景色とルールを変えました。机の上から出発して、登るほど景色が変わり、5マスごとにペンカードを1枚選んで、その回のルールを変えます。
  • Two players——相手を変えました。1台のスマホでふたりが1個ずつ交互に積み、塔を崩した人が負けです。
  • R&D——積むものを変えました。ブロックの代わりに、車、家電、ゼリー、グミベアを積みます。
Classic のプレイ画面——11.1マスまで積んだブロックの塔、てっぺんのブロックが傾いている
Classic——11.1マス、てっぺんがぐらぐら
Sketchbook journey——6冊のノートと1冊目 On the desk の16ページ、1ページ目「A first bench」は下絵を埋める(70%でクリア)Sketchbook journey の1ページ目——点線で描かれたベンチの下絵の上にブロック2個、55%
Sketchbook journey——高さの代わりに下絵を埋める。1ページ目は「A first bench」

Two players には「Mischief rule(いじわるルール)」があります。オンにすると、相手が次に積むブロックを3つの中から自分が選びます。相手が置く駒を自分が選んで渡す仕組みは、ボードゲーム「クアルト(Quarto)」(1991)にも見られます(Wikipedia)。塔を守る手と相手を困らせる手が、ひとつの勝負の中で一緒に動きます。

Two players の開始画面——「One phone, two builders」、Player 1・Player 2 の名前欄と Mischief rule のチェックボックス
Two players——Mischief rule をオンにすると、相手の次のブロックを自分が選ぶ

机の上から、空まで

To the sky では、登るほど景色が変わります。机の上から出発して本棚を越え、窓の外へ——全部で7つの景色です。その上に何が広がっているかは、ここには書きませんでした。ぜひ自分で登って確かめてください。

To the sky の7つの景色——下から机の上、本棚、窓の外。その上の4つは「?」のまま——自分で登って確かめてください 机の上ここからスタート 本棚 窓の外 ? ? ? ? ここから先は 自分で登って 確かめてください
To the sky の7つの景色——机の上 → 本棚 → 窓の外 → ? → ? → ? → ?・その先は自分で登って確かめてください(間隔は高さの比率ではありません)

5マスごとに選ぶペンカードは全12枚。次の3ブロックをしっかり貼りつけて滑らせない Glue、次のブロックを重くして跳ねなくする Paperweight、次の10ブロックの回転を30%遅くする Slow hand のように塔を助けるカードもあれば、台が1マス狭くなる代わりにキューブが3倍になる Tightrope、風が強くなる代わりにキューブが2倍になる Gust deal のようにリスクを取って見返りを得るカードもあります。長く耐えるほど、新しいカードが開きます。

To the sky——5マスまで登ってペンカードを選ぶ画面、Glue・Paperweight・Slow hand の3枚
To the sky——5マスごとにペンカードを1枚選ぶ

ブロックだけじゃない

テトロミノだけを積むゲームではありません。車や家電、グミベアのようなブロックも積み上がります。

R&D にはいま、Car stacking、Appliance stacking、Jelly stacking、Gummy stacking が入っています。積むものが変われば、手も変わります。車は回らないので左右に動かして離すだけ、グミベアはブロックと同じように回り、長押しで止めます。

R&D の Car stacking——「Garage sketches · Endless」、台の上に車6台が重なっているR&D の Gummy stacking——「Gummy sketches · Endless」、台の上にカラフルなグミベア5個
R&D——Garage sketches に車6台、Gummy sketches にグミベア5個

高く積む、1回でたくさん載せるなど、ステージ構成はいま R&D 中です。Car stacking では「Room for two」のように、決まった台数を駐車するステージも試しています。

鳥が止まり木に降りて息を整えるように、忙しい一日の合間にふと降りて休める、紙の上の居場所になることを願っています。

遊び方

ブロックをひとつ置く3つの動作——長押しで回転を止め、押したまま左右に動かし、指を離すと落ちる ① 長押し回転が止まる ② 左右に動かす押したままドラッグ ③ 離す指を離すと落ちる
ブロックをひとつ置く3つの動作——止める、動かす、離して積む
  • 回っているブロックが狙った角度になったら、画面を長押し。回転が止まります。
  • 押したまま左右にドラッグして、ブロックが落ちる位置を決めます。
  • 指を離すとブロックが落ちます。ひとつでも下に落ちたら終わり!
  • 5・10・15・20・30マスに初めて届くとスタンプがもらえます。水平・垂直にそろえて3回続けてまっすぐ着地させても、ボーナスがあります。

出典 — perch(Wiktionary) · Jenga(Wikipedia 英語版) · Tetris(Wikipedia 英語版) · Tower Bloxx(Wikipedia 英語版) · Tricky Towers(Wikipedia 英語版) · どうぶつタワーバトル(Wikipedia) · Quarto(Wikipedia 英語版) · ゲーム画面:2026-10-03 ウェブ版で撮影